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小林よしのり
2015.9.20 04:05政治

大衆に信念はない


今朝の時事放談で、石破茂と藤井裕久が出ていて、

集団的自衛権か集団安全保障かという議論をしていたが、

これが非常に面白かった。

藤井氏は高齢で入れ歯が鳴るような音がするが、持論が

明確で信念を持っているようで、脳はなかなかキレている。

国連中心主義にどこまで賛成できるかわからないが、

藤井氏の意見はもっと聞いてみたかった。

 

今の若い議員にこういう安全保障のビジョンを持っている

者はいないだろう。

全部、紋切り型で、日米安保の範囲内だ。

 

石破茂が派閥を作ったとて、日米同盟で安倍晋三と考えに

差があるわけではない。

それは民主党内の前原や長嶋や野田や細野とて、大差ない

考えのはずだ。

となると、安倍政権の安保法制への対案など、今の政党・

議員たちの中には、しょせん、ないのである。

 

わしは今回、成立した安保法案を、次の選挙で「廃案」に

するという公約を掲げたら、民主党は支持を得られないと

思う。

明日にも報道各社が世論調査の結果を発表するだろうが、

今現在、瞬間的に出てくる結果を信用してはいけない。

大衆には信念などなく、長いものに巻かれていくのだから。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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